皆さんは、ラブコメって好きですか?
僕ほどのラブコメ好きになると、日常を生きていても全てがラブコメに見えてしまいます。
家庭が上手くいっていない職場の先輩と冴えない女性スタッフだったり、
残業しすぎて目が死んでいる後輩と近くのカフェのイケてる店員だったり、
道端で犬を連れてる中年男性と同じく犬を連れてる実家住まいの大学生だったり、
歩行スピードが遅い小太りの女性と挨拶を交わすゴミ出しのおじいさんだったり、
とラブコメ脳となると世界全てが素敵なラブコメに見えてくるのです。
そんなラブコメ大好きなたなやしきが、ラブコメに興味がない方にも楽しんで頂けるようにラブコメの楽しみ方と魅力をお教えします。
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ラブコメとは
そもそもラブコメって何でしょうか?
wikipediaには以下のように記述されています。
欧米でいうロマンティック・コメディ(romantic comedy)が非日常の特殊な状況における主人公たちの恋愛心理の機微を一回性の物語で描くのに対して、むしろシチュエーションコメディの要素を積極的に取り込み、現実にありそうな日常の設定の一部分を極端に逸脱した状況を仮想設定したうえで主人公の恋愛関係に焦点をあて、毎回異なった状況下で周囲を巻き込んだ事件や混乱が繰り返されるドタバタ喜劇(スラップスティックコメディ)的要素の強い作品が主流を占める
wikipedia
つまり、ラブコメとは、作者の妄想が「コレでもか!」とてんこ盛りの異様なシチュエーションを舞台として、魅力的なキャラクターたちが美しい青春恋愛を繰り広げながらも、恋から恨みへ、恨みから尊さへとドタバタと移り変わっていく人間関係をハラハラしながら見守りながらも、時々は豚のようにブヒブヒと鼻を鳴らし、最後には涙をホロリと一滴あるいは二滴流してしまう……そんなジャンルです。(偏見)
ラブコメが苦手な人へ
わたしはラブコメ苦手だな。
不条理に主人公がモテたりしててイライラしちゃう
なぜ、魔法を使ったり、ドラゴンを召喚したり、ヤンキーが東大行ったりするのはいいのに……
明らかに非モテな主人公がモテるのはダメなのか!と僕は強く言いたい。
といいつつも、ラブコメが苦手な理由がわからないこともありません。
僕がよく聞く苦手な理由は以下です。
- 主人公がモテすぎて非現実だ!ありえない!(ハーレムが苦手)
- 女性キャラが個性的な可愛い子なのに男性キャラはクラスに数人は居そうな普通な人なのか(男性キャラの作り込みが微妙)
- 顔を赤らめて「あんたのことなんか全然好きじゃないんだから」(どう見ても好き)な状況で、主人公が「やっぱり嫌われている」と凹む(鈍感さにイライラ)
あー、わかる。確かに苦手な部分だわ。
ラブコメを楽しむためには、
まず、ラブコメは創作物であり現実世界ではないということを再認識します。
主人公は理由なくモテるのは、魔法がある世界のように設定であることを事前に思い出しておいて、世界観に入り込みます。
また、キャラクターが鈍感なのはラブコメというジャンル特有の法則として理解すれば、純粋に楽しめるのではないでしょうか。
- モテる主人公になりきる!
- 主人公がモテるのは魔法!
- 鈍感なのはご愛敬!そもそも鈍感じゃなかったら、第一話で付き合って終わりです。キャラクターたちが鈍感すぎるからこそのアンジャッシュのようなコントのような心理戦を楽しむことができるのです。
たなやしき的ラブコメ8原則
ラブコメは大好きですが、何でも好きというわけではありません。
アシモフのロボット工学三原則やミステリーにおけるノックスの十戒やヴァン・ダインの二十則のように名作ラブコメにも原則があります。(断定)
ということで、
参考作品を交えながら、たなやしき的ラブコメ8原則をご紹介します!!
その1 恋愛しなくてはならない
ラブコメのラブは恋愛です!
恋愛しなくてはなりません。
たとえば、マンガ・ラノベ・アニメ作品で吸血鬼となった男子高校生・阿良々木暦が怪異にまつわる事件を解決していく「化物語」や、
マンガ・アニメ作品で、主人公の女子高生・佐倉千代が思いを寄せる男子高校生・野崎梅太郎はファンである少女漫画「恋しよっ」の作者だったというオチから始まる「月刊少女野崎くん」なども最高に面白いのですが、
個人的にはラブが少ないので、ラブコメとは言い難いです。大変面白いのでオススメですけど。
その2 ギャグが面白くなくてはならない
ラブコメのコメはコメディです!
ギャグはおまけのようなものですが、ギャグが面白ければ面白いほどギャップで名作と感じてしまいます!
たとえば、「スクールランブル」は、同級生の烏丸大路が大好きな女子高生・塚本天満と、彼女に片思いするヤンキー・播磨拳児を主軸に多くのキャラクターが群像劇で入り乱れるギャグが秀逸な大変面白い作品です。
「はじめの一歩」はいじめられっ子の幕之内一歩がプロボクサー・鷹村守と出会い、自身も強さを求めてプロボクサーを目指します。スポーツがメインのためラブコメといってよいか微妙ですが、ボクシングだけでなく、恋愛模様やギャグが大変面白い作品となっています。(現在128巻まで出ており、追いつくのが大変ですが)
その3 ハーレムすぎないこと
魅力的な男の子や女の子がたくさん出てくるのは、ラブコメでは嬉しいことですが、あまりにハーレムすぎるのも興醒めしてしまうことがあります。
とはいえ、ハーレムとは一つの夢でもあるでしょう。
ハーレムながらも名作をご紹介します。
「いちご100%」は、勉強も運動神経も微妙な中学生・真中淳平が、東・西・南・北の文字を持つ、東城綾・西野つかさ・北大路さつき・南戸唯にひたすらモテる作品。どなたも大変魅力的なキャラクターで、真中淳平が誰とくっつくのかが見ていてドキドキする作品で、ハーレム作品ですがオススメです。
その4 壮大すぎてはならない
ラブコメはあくまで恋愛とコメディがメインです。多少の特殊能力や世界観はスパイスとして良いですが、クオリティが凄すぎると、物語に引き込まれてしまうので、ラブコメとして楽しめなくなってしまいます。
「ちょびっツ」は、パソコンという人型ロボットが普及した世界で、浪人生・本諏訪秀樹はゴミ捨て場で少女型パソコン・ちぃを拾います。その高性能さから、ちぃが都市伝説のパソコン「チョビッツ」ではないかという疑念と、パソコンと人間の恋愛を描いた名作です。
シナリオや設定が素晴らしく、ラブコメというよりSFって感じです。
でも、面白すぎるので、オススメです。
その5 ヒロイン・ヒーローが魅力的であること
ヒロイン・ヒーローが圧倒的な魅力があれば、もはや名作となります。
「君に届け」は、女子高校生・黒沼爽子は長い黒髪で陰気な性格「貞子」と周囲から恐れられていたが、人気者で絵に描いたような爽やかで性格も素晴らしいイケメン・風早翔太との恋愛模様が描かれた名作。ひたすら風早くんがカッコイイお話です。
「フルーツバスケット」は、母親を失った女子高校生・本田透は、同級生の草摩由希の居候となる。草摩一族には秘密があり、異性に抱きつかれると十二支の動物に変身してしまうのです。ネズミに変身する由希くんが最高にかっこいいんです。
「うる星やつら」は、地球を占領しようとした鬼族代表・ラムと地球代表・諸星あたるで地球の命運をかけた鬼ごっこをすることになる。あたるは鬼ごっこに勝ち同級生・三宅しのぶと結婚しようとしていたが、ラムは自分に求婚を迫っていると勘違いしてしまう。ラムちゃんは時代を超えて人々を魅了する伝説のキャラクターですよね。
その6 エモいことが望ましい
エモさが加わると、ラブコメがいっそう上品な作品になります。
「げんしけん」は、現代視覚文化研究会という大学のサークルの略称のことで、所属するオタクたちの活動や恋愛模様を描いた作品。
ゲームアニメが好きなキャラクターたちのリアルな生態と卒業・就職を通して、子供から大人へと成長していく過程はとてもエモい。
「ハイスコアガール」は、1990年代のストリートファイターⅡを始めとした対戦格闘ゲームブームの世界観で、生粋のゲーマー・ハルオ、こっそりゲームセンターに通うお嬢様・大野晶、ハルオに影響されてゲーム好きになった同級生・日高小春との三角関係のラブコメであり、ゲームの歴史を学べる教科書でもある。
ゲームを通して、小学生から高校生まで成長していく、彼らの人生はとても面白くあり、大人になった我々からすると切なくて淡い物語となっている。
その7 1強になりすぎないこと
1強になりすぎると、ハラハラ感が減るので、少し興醒めしてしまいます。できれば、恋敵がいて誰とくっつくのかわからないままラストまで引き伸ばしてほしいです。
とはいえ、1強でも続いた作品は恋愛以外の部分が秀逸であるとも言えるのです。
「タッチ」は説明不要かもしれませんが、双子の兄弟・上杉達也と和也と幼なじみの浅倉南の三角関係ラブコメ。当初から南ちゃん1強ですが、和也が交通事故で死亡してからは、達也も1強になってしまいます。それでも、誰もが認める史上ナンバーワンラブコメです。
その8 結論が出なくてはならない
ラブコメでは、最終的に誰とくっついたのかがわからないと、モヤモヤしたまま終わってしまいます。
「今まで見てきた時間を返してくれー」と叫びたくもなったりします。
ネタバレになってしまいますので、参考作品は省略します。
村上春樹さんだと芸術ですが、ラブコメだとラストは読者の想像にお任せされるとちょっと萎えちゃいますね。
最高のラブコメ作品とは
ラブコメ好きのキモ先生!!
ごたくはいいんで、一番面白いラブコメを教えてください!!
それだけ見ます!!
一番と言われても、僕には決めきれないよ。
面白い作品はたくさんあるからね。
いいから、早く教えんかい!!
ということで、一番とは言えませんが、たなやしき的ラブコメ8原則をすべて満たした作品でありますーーあだち充先生の「みゆき」をオススメ作品として、本記事を締めようと思います、
「みゆき」は、主人公・若松真人が片思いしている同級生で秀才の天然おっとり系の鹿島みゆき。そして、一緒に暮らす文武両道で天真爛漫の血の繋がらない1つ年下の妹の若松みゆき。
高スペックな二人のみゆきの間で揺れ動く真人の青春ラブコメディ作品です。
性格が違う二人のみゆきですが、どちらも大変良い子で、どちらも応援したくなってしまうでしょう。でも、残念ながら真人は一人しかいません。どちらかが涙を流すことで、この物語は終焉を迎えることは自明です。
結末なんて知りたくない。そう思いつつも、ページをめくる手は止まりません。
みゆきはどちらも可愛い!!
どちらも幸せになってほしい!!
そもそも真人は何故ここまで愛されるのか!?
真人を◯せば問題は全て解決するのではないのか!!
揺さぶられ続ける読者の感情は、混迷を極め、やがて真人に殺意すら湧いてきます。
ラブコメ8原則を満たしているこの作品は、きちんと結末があります。
最後はきちんと締められているため、読了後は切なく、軽く絶望するも、希望を感じられる。
ちゃんとしたラストになってますので、ご安心を。
まだ未読の方は、後悔はさせませんので、是非とも以下リンクから1巻だけでも見てみてはいかがでしょうか。絵柄はどうしても昭和ですが、そこは我慢してください。
ラブコメ最高です!!
「みゆき」を見終わった後も色々なラブコメを読んでくださいねー。
それでは、次回もたなやしきで待ってるぞー!!