序章〜たなやしきが本書を手に取ったわけ〜
以下はたなやしきが何故『斎藤孝のざっくり!世界史』を読み始めたかを書いているため、お急ぎな方は、次の章にお進み下さい。
[prpsay img=”https://tanayashiki.com/wp-content/uploads/2018/01/IMG_0302-e1531346321777.jpg” name=”トラン” ]やっぱり、『三国志』だったら、魏の曹操が好きだなぁ。
冷徹なとことか、知的なとことかさぁ。やっぱり男は野心がないとね……
たなやしきさんは、三国志でいうと劉禅って感じですよね〜[/prpsay]
[prpsay img=”https://tanayashiki.com/wp-content/uploads/2017/11/icon.ntm_.smile_.jpeg” name=”ナトゥメ” from=”right”]ホモ・サピエンスが地球の頂点に立ったのは、宗教の力デス。
我々も確固たる信念的なものを持っておきたいデスね〜。
あ、たなやしきさんのDNAは、ほとんどネアンデルタール人なので関係ないデスカ。アハハハ[/prpsay]
[prpsay img=”https://tanayashiki.com/wp-content/uploads/2017/11/icon.per_.smile_.jpeg” name=”ピエロ”]『シドマイヤーズ シビライゼーション』面白いなぁ。
システムが完成されてやがる。
やっぱ、征服王のアレキサンダー大王がカッコよくて好きだなぁ。
でも、日本代表の北条時政って誰だよって感じ!たなやしきみたいに影が薄いやつなんだろうなぁ、ぐへへ[/prpsay]
[prpsay img=”https://tanayashiki.com/wp-content/uploads/2018/01/IMG_0303.jpg” name=”イーサ”]アリストテレスってやっぱ神だわぁ。人間ってあそこまで賢くなれるのかな。紀元前なのに古代ギリシャってなんでこんなに栄えてたんだろう?
あ、ごめん。紀元前から来たような、たなやしきに聞いても知ってるわけないですよね[/prpsay]
[prpsay img=”https://tanayashiki.com/wp-content/uploads/2017/12/IMG_0105.jpg” name=”たなやしき”]……ぐぬぬ[/prpsay]
『三国志』、『キングダム』、『ヒストリエ』、『ドリフターズ』、『シビライゼーション』、『サピエンス全史』、『ホモデウス』……たなやしきでは、今、空前の世界史ブームが訪れていた。
しかし、教養の無いたなやしきはイマイチ波に乗り切れていなかった。
少しでも住民との会話に花を咲かせたい。たなやしきは本屋で、ざっくりと世界史が理解できる本を探していた。
ーー『斎藤孝のざっくり!世界史』
なにこれ、まんまじゃん。
ーー斎藤孝!!
また、孝じゃん。僕の脳内を先読みしすぎ。
たなやしきは、『斎藤孝のざっくり!世界史』というタイトルを見て、『森田一義アワー 笑っていいとも!』を思い出す。
そうか、孝もついにタモさんの地位に登りつめたか。まったく、自己顕示欲の強い奴だ。
そう思いながらも、僕は孝のことを嫌いにはなれなかった……
『斎藤孝のざっくり!世界史』とは?
世界史を彩る5つの巨大なパワー〜西洋近代化、帝国の野望、欲望、モンスター、宗教〜から、稀代の天才である孝が、凡人である我々に世界史をざっくり!と教えてくれる名著である。
- 世界史に興味が出てきた初心者
- 世界史を専攻していたが、あまり好きじゃなかった人
- 世界史を学び直したい人
内容まとめ・感想
[prpsay img=”https://tanayashiki.com/wp-content/uploads/2017/12/IMG_0105.jpg” name=”たなやしき”]孝から学んだことや調べたことをざっとまとめたよ。
世界史詳しい方には、もしかしたら退屈かもね。まぁ、復習だと思ってくださいな[/prpsay]
第1のパワー『西洋近代化』
世界史は西洋の近代化によって語られます。
ヨーロッパは、古代ギリシャ・ローマ時代、中世、近代の3つに分けられるようです。
古代ギリシャ・ローマ時代
古代ギリシャ・ローマ時代は哲学中心の世界です。イーサがハマっている「万学の祖」の異名を持つアリストテレスは、この時代の哲学者ですね。
日本が明治時代から始まった議会制民主主義を紀元前から始めちゃっています。直接民主制ですが、普通は王様が偉い君主制が一般的です。
この時代は、文明発展が凄かったんですね。現代と似た雰囲気があります。
ローマの平和という意味で、ローマ帝国が地中海を支配し、平和と都市発展が遂げられた200年(紀元前27年〜180年頃)を指します。
中世時代
中世は、ローマがキリスト教を国教として、帝国の主人が皇帝から神へと変化した時代です。神が信じられるため、その神の力を利用できる教会が物凄い権力を持つようになります。
聖職叙任権をめぐって教皇グレゴリウス7世から破門された神聖ローマ皇帝ハインリヒ4世が、教皇滞在中の北イタリアのカノッサ(Canossa)城の門前で雪の中を3日間たたずんで赦免を請い、許された事件。
簡単にいうと、皇帝が教皇に許しを得るために城の外に追い出されたという事件。宗教の力が凄かったんですね
中世はとってものんびりした時代だったようで、5世紀〜15世紀の間はほとんど変化がない時代になります。なんか、羨ましいですね。
学問の中心は、哲学から神学へと変わっていきます。
キリスト教は、宗派が主にカトリックとプロテスタントの2つに分けられるようです。カトリックは規律が緩くて、どちらかと怠惰で奔放なイメージ。プロテスタントは厳格で、禁欲し、仕事することで神への奉仕を行うイメージです。
また、中世はルネサンスによる宗教改革で終焉を迎えるまで、約1000年も続きます。
近代
近代となると、神ではなく人間中心主義になり、民衆一人一人が権利を持ちます。古代ローマ・ギリシャ時代に戻ろうとする風潮があったようです。
「神は死んだ」のニーチェさんが有名ですね。
第2のパワー『帝国の野望』
帝国主義で植民地を求めて戦うこと、また、植民地が独立するために戦うことは、世界史では重要な要素なようです。
俺は凄いんだから、崇めてくれよ!
帝国は周囲の国から崇められることを喜んでいます。(偏見)
朝貢貿易は、中国が宗主国として周囲国に恩恵として国王として任命する貿易。周囲国は貢物を送る代わりに、宗主国はそれ以上の褒美をとらせて、中国の偉大さを示しました。
植民地を求めるペルシア軍と誇りのために戦うスパルタ軍によるテルモピュライの戦いも大国が自分の力を示すための戦争です。
200万を誇るペルシア軍と300人のスパルタ軍の戦争であるテルモピュライの戦いは、圧倒的な人数差にも関わらずスパルタ軍は奮戦しました。大国であるペルシアは国を大きくしようと、弱小のスパルタに進行しますが、想像以上に苦戦します。ペルシアは勝利し、アテネを蹂躙しますが、最終的にサラミスの海戦によってアテネに敗れます。ペルシアのような大国であっても、領土を広げるというのは難しいのですね。
征服しすぎて崩壊する大国たち
征服といえば、征服王・アレクサンダー大王ですよね。『Fate/Zero』にも出てくるアイツです。
アレクサンダー大王率いるマケドニア王国は、イッソスの戦いでペルシアを破り、東へ征服してインドまでの超大帝国を築きますが、遠征途中で病で亡くなり、その後はすぐに帝国は崩壊してしまいます。やはり、カリスマ経営者がいなくなると、その会社はダメになるみたいなことなんですね。
ロマン溢れるアレキサンダー大王は、ゲームやマンガなど様々な作品に登場するので覚えておいて損はないでしょう。
アレクサンダー大王による教訓は、帝国を広げすぎると崩壊するということです。しかし、アレクサンダー大王に憧れたローマ帝国のカエサル、フランス帝国のナポレオン、日本の豊臣秀吉なども領土拡大に失敗し、歴史に学ばずに失敗を繰り返しています。
マケドニア王国の重装騎兵の集団のこと
ローマ帝国は頑張ったんだけど
武力による征服の後、植民地の中核を支配してしまうと反感を買い、誇りのために反乱を起こされます。
ローマ帝国は、現地の宗教には手をつけず、民族を尊重することで反乱を防いでいました。
しかし、キリスト教徒の急速な増加により、弾圧せざるを得ず、不信感が募っていきます。また、中央と植民地の格差が発生し、属州となっているメリットがなくなると、民族の誇りが再燃し、帝国への反乱が行われます。
やはり、征服って難しいんですね……
イスラム帝国の新しい征服
イスラム帝国の場合は、新しい征服の形をとっており、イスラム文化が勝手に拡大していきます。キリスト教徒ほど布教活動をしていないイスラム教徒が沢山いるのは自然に拡大した文化なんですね。
第3のパワー『欲望』
コーヒーは格差社会のシンボル?
コーヒーは、カフェインで労働力を向上させられるので、禁欲主義のプロテスタントにウケたようです。カトリックは怠惰なので、アルコール大好き。(僕が入るならカトリックだなぁ)
さて、そのコーヒーですが、プランテーションとして安価な賃金による強制労働で作成されていました。モノカルチャーとして大国が植民地に生産させる構図になっており、人権問題にもなっていました。
勿論、現在は強制労働とはなっていませんが、生計を立てるためには仕方なく働かなくてはなりません。コーヒー栽培による過酷で地味な作業する貧しい人とコーヒーで覚醒し経済を動かしているエリートの金持ちで格差が起こっていると慧眼な孝は述べています。
金と鉄サイコー
金は最高権力者に集まります。何より美しいし、ダイヤモンドのように熱で溶けることもありません。マインクラフトでも中々手に入りませんしね。たなやしきには縁のない鉱物です。金本位制といった金の価値を基準とした相場も生まれました。金の絶対量と経済の成長が合わずに崩壊しましたが、やはり金ってすごいですよね。
金を得られれば金持ちになれます。そこから錬金術が生まれます。錬金術は金を生み出せませんでしたが、科学を生み出し、発展させました。やはり、金に対する欲望はすごい!!
鉄は産業革命の重要鉱物です。マインクラフトでも、金より鉄で作る道具の方が使えたりしますよね(しつこい)。「鉄は歴史を加速させる」と孝はおしゃれな言い回しをしています。
第4のパワー『モンスター』
世界史には、時々モンスターが現れます。孝が考えるモンスターの一部をご紹介しましょう。
資本主義
資本主義とは、金持ちが力を持ち、金を使えば使うほど経済が成長する人間の本性から出た自然なシステムです。
欲望が止まらないため、変えることのできなず、万人の万人による闘争として、ホッブスのリヴァイアサンで言及されているらしいです。(読んだことはないですが、機会があればチラ見したいです)
資本主義の敵は、現在に満足して欲望が冷え込んでしまうことらしいですよ。欲望を力に変えて強くなる資本主義とは、まさにラノベに出てきそうなモンスターですね。
社会主義
社会主義は、資本主義と異なり、人工的に作り上げられたものです。マルクスの資本論による資本主義批判から生まれた思想になります。
社会主義は国が平等を保障してくれる一見いい制度に見えますが、権力が集中するため、ストライキなどの権利が奪われて労働者の隷属性が強まるなど、独裁になりやすいのです。そして、独裁は虐殺を生み出します。悲しい話です。
- ソ連では、スターリン独裁時代、革命以来の政敵トロツキーらは粛清として殺害される。
- 中国の毛沢東による一千万人殺害
- カンボジアのポルポトによる百万人以上の虐殺
- 日本の左翼団体によるリンチ殺人事件
マックス・ウェーバーさんは、当時から社会主義失敗を予想されていたらしいです。孝がすごいと言っているので、かなりすごい方なのでしょう。
ファシズム
ファシズムとは、仮想敵を作り出し団結力を強めていき、一般民衆が広告で操作され、独裁と反抗の弾圧といった活動のこと行います。ファシズムは、意味が沢山あり、境界が曖昧なので、もっと知りたい方は調べてみてね。
日独伊三国同盟のドイツのヒトラー、イタリアのムッソリーニ、大日本帝国といった軍国主義で使われることが多いようです。
第5のパワー『宗教』
『シドマイヤーズ シビライゼーション』での勝利条件にもあるように、宗教は世界史で大変大きな意味を持っています。
宗教を知るには、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教を知ることが大事なようです。
これら3つの宗教は、同じ神様を崇拝しています。
キリスト教が最強ってイメージですが、中世の1000年間の間は、イスラム教の方が文化的に優れていたようです。現在我々が使うアラビア数字(0〜9)を始めとして、様々なイスラム文化が現在の生活を豊かにしています。
イスラム教とキリスト教の違いは、イエス=キリストを神の子とするか、モーセなどと同様のただの預言者の一人とするかです。イスラム教では、預言者としても、キリストよりムハンマドの方が最高とされています。
よく聞く『ムスリム』という単語は、イスラム教とのことを指します。
ヤハウェと同じく神の名前かと勘違いしていましたが、アッラーとはGODと同じく神の一般名詞を表しています。
最後に
楽しめていただけたでしょうか?
『斎藤孝のざっくり!世界史』を僕なりに解釈して、まとめました。『斎藤孝のざっくり!世界史』は、僕のような初心者が世界史に触れる上で大変有意義な良書でした。ページをめくるのが止まらず、2週もしちゃいました。
『斎藤孝のざっくり!世界史』は世界史への興味を掻き立ててくれました。しかし、本書を読んでも、世界史の理解という扉の前に立っただけです。西洋主体であったので、宗教、戦争、文化など、もっと知っておくべき事柄があるなーと考えさせられました。
とはいえ、皆さんの手に取って頂きたい名著であるので、孝の『斎藤孝のざっくり!世界史』を是非よろしくお願いします。
[prpsay img=”https://tanayashiki.com/wp-content/uploads/2017/12/IMG_0105.jpg” name=”たなやしき”]孝ってやっぱすごいわ。教養磨かないとなー。
では、教養ある紳士・淑女の皆様。次回もたなやしきで待っておりますぞ[/prpsay]