１章 オープニング
母「おきなさい、おきなさい。わたしの可愛い”たなやしき”や……今日はおまえがはじめて小学校に行く日だったでしょ」
えっ？
母「このひのために おまえを ゆうかんな おとこのこ として そだてたつもりです。」
いや、めちゃめちゃビビりだけど……
母「ここから まっすぐいくと 小学校 です。おうさまに ちゃんと あいさつ するのですよ。
さあ いってらっしゃい。」
うるせぇ！ババァ！！
専業主婦の分際で、俺様に指図するんじゃあないよ！！
母「”たなやしき”や どうしたの？ おうさまに あっていらっしゃい。」
……嫌だ。
母「”たなやしき”や どうしたの？ おうさまに あっていらっしゃい」
毎日つまらない小学校に行くなんて嫌だ……
母「”たなやしき”や どうしたの？ おうさまに あっていらっしゃい」
俺は昆虫博士になるんや！！
2章 カマキリを倒せ！！
さて、小学生低学年のたなやしきは、親に買い与えられたファーブル昆虫記で、男の子なら生涯一度はハマっているであろう昆虫にハマる。
特に一番好きな昆虫は、カマキリだった。(ファーブル昆虫記では、確か取り扱われてなかったけど……)
男の子は、強いものに憧れる。
カマキリは強い。
つまり、男の子はカマキリに憧れる。(三段論法終了)
カマキリの凄いところって
１．他の昆虫を食べるライオン的なポジション
２．メスが巨大で、オスは最後に卵を産む栄養として捕食される
３．卵から出てくる大量のカマキリがSFチック。地球を侵略しにきた宇宙人みたい
カマキリの好物そうな虫ランキング
カマキリはとても美味しそうに昆虫を食らうのだ。
何を血迷ったか、カマキリの好物ランキングを作ってみた。
その様子は、さながら大食いユーチューバの動画を見てるようです。
第３位 コオロギ
コオロギは好きみたいで、いるだけ食べてました。
ただし、小さくて、食べる部分が少なそうに見えました。
第２位 カマキリ
カマキリ同士の共食いは熱いぞ！
食べる部分も多そうで、カマと羽と首の固いところだけ、お残しします。
第１位 ショウリョウバッタ
とても、食べやすそうでした。
ほぼ、完食して、最後は足だけ残ってます。
カマキリの苦手そうな虫ランキング
逆にカマキリが食べにくそうな虫をランキングにしてみたよ。
第３位 トンボ系
トンボ系のアキアカネやシオカラトンボを同じカゴに入れていましたが、動きが早く、捕まえにくそうでした。
何とか、食べていましたが、食べる部分も少なそうで、美味しくなさそうです。
オニヤンマやギンヤンマなどの大型になると、逆にやられちゃいそうですしね。
第２位 蝶系
蝶系も苦手そうです。
食べる部分も少ないし、羽も大きく、カマでの攻撃が通じない。
弓などの飛行系武器が必要になってきますね。
第１位 トノサマバッタ
トノサマバッタって結構強いんですねー。
単純なパワーバトルなら、カマキリを超えています。装甲も意外に厚く、カマを通さない防御力があるぞ。
普通に元気なトノサマバッタを力尽くで倒すのは、難しいので、長期戦になります。
また、何とかトノサマバッタを撃破しても、食べる部分は意外と少ないぞ。
カマキリの代表的な歌
ここでは、カマキリ界のアイドル・かまきりりゅうじ先生の歌をご紹介します。
おう なつたぜ
おれは げんきだぜ
あまり ちかよるな
おれの こころも かまも
どきどきするほど
ひかってるぜおう あついぜ
おれは がんばるぜ
もえるひを あびて
かまを ふりかざす すがた
わくわくするほど
きまってるぜ−おれはかまきりー かまきりりゅうじ作
３章 猿と呼ばれた少年
クソったれ、カマキリなんぞ、どうでも良い話を無駄にしてしまった。
さて、たなやしきの話に戻るぞ。
……
たなやしき少年は、小学校3年生まで、“父やしき”が勤める会社の社宅に住んでいた。
父が勤務する会社は、バブルで儲けていたのか、当時は若い会社員のためのアパートが、10棟程度建っていた。1棟に30世帯はいたと思うので、その地域ではそこそこな集団だったように思う。(残念ながら、現在は全て撤去されて、ユニクロや本屋などが建っている。)
その社宅の同じ棟には、◯◯マサルという名の、一つ年上の男の子が住んでいた。苗字はちょっと思い出せない。名前だけでなく、サル顔と運動神経が良いのも合わさって、通称・サルと呼ばれていた。
サルは、ハンターであった。
ハンター
怪物・財宝・賞金首・美食・遺跡・幻獣など、稀少な事物を追求することに生涯をかける人々の総称。ハンター自体は自称であるが、プロハンターの資格を有さない者はアマチュアとみさなれる。プロのハンターの資格を得るには、数百万分の一の難関と言われるハンター試験を突破しなければならない。しかし、この試験に合格してもさらに念能力を試す裏試験があり、これも突破しなければ一人前のハンターとはされない。ハンター試験に合格したプロハンターは全員がハンター協会の会員となる。現在の会員数は600名ほど。
”ハンターハンター”『ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典』
更新日時：2018年5月14日 (月) 12:43 URL: http://ja.wikipedia.org
また、ただのハンターではなく、二つ星（ダブル）ハンターであった。
二つ星（ダブル）ハンター
プロハンターの中でまず一ツ星を取得し、その後上官職となり教導した後輩ハンターが一ツ星を獲得したハンターに贈られる称号。ハンターライセンスに星マークが2つ刻まれる。
”ハンターハンター”『ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典』
更新日時：2018年5月14日 (月) 12:43 URL: http://ja.wikipedia.org
コウモリハンター・猿
田舎だからなのか、洞窟が近くにあるのかは不明だが、当時、夕方になると、大量のコウモリがバサバサと空を舞っていた。
時々、部屋の中に入ったコウモリが押入れの中を占拠することがあった。
たなやしき「ヤベェ、コウモリがいる！！サルを呼ぼう！！」
ウッキッキー！！！
たなやしき「猿！！コウモリが出た！！外に逃がしてくれ！！」
ウキッ？？
たなやしき「猿！！コウモリが押入れに入っててピンチなんだ！！！」
ウキュ？？
たなやしき「猿！！逃がしてくれたら、バナナをやるぞ！！」
コウモリハンター・猿「どれどれ……何だ、レートの低いコウモリじゃないか……山へお帰り。バイバイコウモリー」
たなやしき「さすが、猿！！ほれっ、バナナだ！！」
コウモリハンター・猿「何かあったら、いつでも呼んでくれて構わない。ワイは猿ーーコウモリハンター・猿や！！」
アメリカザリガニハンター・猿
サルは、コウモリハンターだけでなく、アメリカザリガニハンターでもある。
ハンター活動として、俺とサルは、アメリカザリガニを探しに、近所の排水溝を漁っていた。
その日、エビのような、小さなニホンザリガニは見つかるが、アメリカザリガニは見つからなかった。
たなやしき「猿！！アメリカザリガニ見つからないなぁ」
ウキュ？？
たなやしき「あ、猿！！あんなところにアメリカザリガニが！！」
ザリガニハンター・猿「いたな！！」
猿は即捕獲すると、こう言った。
ザリガニハンター・猿「俺は、アメリカザリガニを顎に挟んでも痛くない！」
すると、おもむろに、顎にアメリカザリガニのハサミを持って行った。そして、当然のごとくザリガニは挟んだ。
彼の顎からは血が出て、号泣した。
猿は、惜しまれながら、ハンターを引退した。
終章 さようなら皆の衆
さて、たなやしきは小学校3年生で、転校する。
ありがとう、猿。
そして、ありがとう、名も忘れた人たちよ！！
今回のお話から学ぶ、不幸にならないポイント
・虫にハマるなら、カマキリよりバッタにしよう。
[blogcard url=”https://tanayashiki.com/2018/03/18/post-1321/”]
・ザリガニを顎に挟まないようにしよう。
猿とか久しぶりに思い出したわ。
元気にしてるかなー。会いたくはないけど。
幼少期に変な人と遊んでると、不幸になるのかもしれません
